鎌倉事務所代表司法書士
池 田 忠 広
⇒プロフィール
その２では、役所や財産の相続手続について書かせていただきます。
その前に補足として、
預金にまつわる誤解について
少し書かせていただきます。
預金者が亡くなった瞬間に、
預金が凍結されることはありません。
金融機関が、
預金者が亡くなったことを「知ったとき」には
預金が凍結されます
役所が金融機関に、預金者が亡くなった旨を
知らせる制度はありません。
相続人や受遺者のものですので、
銀行、警察、役所などが、
預金の引き出しに、後から文句を言ってきたりはしません。
重要なのは、他の相続人・受遺者が
承諾するか（反対しないか）という点です。
「預金者が亡くなったんですが、引き出せますか」などと言わなければ
暗証番号が分かれば、キャッシュカードで預金は引き出せます。
これに対して、銀行、役所、ましてや警察などが
後から文句をつけてくることはありません。
重要なのは、他の相続人・受遺者が承知するかどうかです。
チラシや地方新聞などを使い、
あいまいな表現で誤解させたり
「あなたの死後、家族が困りますよ」などと、不安をあおり、
必要のない人にまで
保険・信託商品の購入や
任意後見・死後事務委任契約をさせようとする者がいます。
相続人となるのが妻と子供だけのような場合
これらのサービスを利用しないで困った事態、
預金がおろせなくなって困る、などは
誰にも生じるケースではありませんし、
実際、あまり多いケースではありません。
セミナーなどに人を集め
言葉たくみに不安をあおり、
保険、信託、遺言や任意後見契約などを
その場で委託契約しようとするものもあります。
セミナーなどの場で
契約の決断をするのはやめましょう。
一度、自宅に帰り、
１週間ほど考えてみてからでも遅くありません。
漠然とした不安ではなく、
具体的に、自分の将来を
何パターンか想定してみて
本当に必要としているものは何なのか
冷静に考えてみてください。
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